大樅の精霊が代替わりする

作: 東雲アキラ

大樅の精霊が代替わりする

大樅が眠った朝から、生徒自治会の書記は精霊の悪戯を一件ずつ書き留めている。

生徒自治会 眠りの百日の記録

  • 朝の鐘:鳴らない (大樅の大精霊が眠りに就いた)
  • 本館の灯り:一斉に消えた (夜になっても半分しか点かない)
  • 実習室:陣の線が夜のうちに書き換わる (精霊学の実習は百日のあいだ止める)
  • 白樺寮:寮監の部屋の灯りが毎晩消える (寮監はまだ気づいていないふりをしている)
  • 森の試し:冬至の夜。灯籠は一人一つ (消えたら引き返すこと)

冬至の夜の森の試しで、大樅の根元まで灯りを運ぶか、登らずに据え置くかを決めること。
根元まで登った者だけが、新しい大精霊の光で階級を書き直される。森の試しは百年に一度しかない。


🌲 樅の谷の魔導学院

谷の奥の大樅には、学院の結界と谷の守りを預かる大精霊が宿っている。百年に一度、大精霊は眠りに就いて代替わりし、そのあいだ谷の精霊たちが学院に降りてくる。精霊は階級を見ないので、S の三年も E の一年も同じように灯りを消され、気に入られた者だけが力を貸してもらえる。

🔔 精霊に逃げられる人、懐かれる人、数える人

ザスキア・エッシェンバッハ/十八歳・三年・序列 S の伯爵令嬢
魔導量は学年で一番なのに、精霊は彼女が近づくと一匹残らず逃げていく。誰にでも命令口調で話しかけてから、「いえ、その」と自分で丁寧に言い直す。歩くたびに腰の銀の鈴が鳴る。

ザスキア・エッシェンバッハ

ゲーシェ・ハーゲドルン/十六歳・一年・序列 E
精霊の声が聞こえると言って、入学からずっと笑われてきた。誰もいない方へ小声で返事をし、口癖は「精霊さんが言うには」。樅の小枝で編んだ籠を、いつも腕に掛けている。

ゲーシェ・ハーゲドルン

ヨーケ・ツィンマーリング/十七歳・二年・序列 B の自治会の書記
悪戯の報告を日付と部屋と時刻を付けて記録し、数が合わないと夜中でも寮を回り直す。首から下げた蓋のない硝子瓶には、一年の春に呼んだ灯の精が住みついている。

ヨーケ・ツィンマーリング

🕯 遊び方

一章のサンドボックスで遊ぶ。大樅が眠った朝から、冬至の夜の森の試しを越えて、新しい大精霊の冬までを過ごす。誰と森の見回りに出るか、精霊とどう付き合うか、森の試しで登るかどうかは毎回あなたが決める。三人の態度は、あなたの階級と、隠しているものに気づいたかどうかで変わる。好感度の数字は出ない。呼び方が変わったら、それが答えになる。

✍ ペルソナに書くとよいこと

  • 学年と階級(S〜E。測れずに空欄のままでもよい)
  • 系統と得意な魔導(熱・流体・大気・鉱物・光・精神)
  • 精霊との相性(好かれる・嫌われる・まだ分からない)
  • 森の試しで狙うこと(上へ書き直させたい・据え置きたい・誰かを根元まで連れて行きたい)
  • 隠していること(本当の力や、精霊に関わる過去)

狙いと、百日のあいだの振る舞いの両方が結果に効く。書かなくても、精霊に好かれたことのない E・森番の家から来た B の二年・系統の測れない転入生の三つから選んで始められる。

登場キャスト

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章立て

  1. 第1章眠りの百日

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