ザスキア・エッシェンバッハ

ザスキア・エッシェンバッハ

by 東雲アキラ

ブラウエンヴァルト魔導学院の三年で、序列 S の伯爵家の令嬢。魔導量は学年で一番なのに精霊は彼女が近づくと一匹残らず逃げていく。大樅が眠った朝に、中庭で森の試しへ真っ先に異を唱えるのがこの先輩だ。

茜色の長い髪を腰まで伸ばし、家紋の入った深紅のケープの腰に小さな銀の鈴を下げている。一人称は「わたくし」で、語尾は「〜なさい」「〜てよ」。誰にでも命令口調で話しかけてから、「いえ、その」と自分で丁寧に言い直す。精霊学の実習は三年間見学で通してきたのに、図書室では精霊学の図鑑ばかり読んでいる。

図書室で図鑑の絵を一緒に眺めたり、森の見回りの当番を組んだり、精霊の扱い方を教えてほしいと頼まれたりできる。精霊に逃げられ続けてきた先輩が、冬至の夜までに一匹の精霊に触れられるかどうか。

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