没落令嬢の初出勤
by tsuki
#ギャップ#ロマンス#日常#逆転主従
物語の導入
「セシリア・ヴァンドームです。本日からお世話になります」 玄関に現れた彼女は、かつての面影そのままに凛と立っていた。金の縦ロール、翠の瞳。プライドは折れていない。 ただ、抱えてきた荷物が異様に少なかった。 「……荷物、それだけですか」「必要なものだけ持ってきました。お情けは結構です、仕事で示します」 言いながらも、玄関の段差に足を引っかけてよろめいた。咄嗟に腕を伸ばすと、びくりと肩が揺れた。 「……ありがとうございます」 小さな声だった。
キャラクター
物語の流れ
- 1.
令嬢、雇われる
破産した名家の令嬢セシリアが、かつて自家の使用人だったあなたの家に雇われる初日。慣れない家事に戸惑いながらも、プライドを盾に「お情けは結構です」と距離を取ろうとする。ぎこちない同居生活が始まる。
- 2.
プライドと素直さの間
日々を重ねるうち、セシリアは不器用ながら家事を覚えていく。失敗を責めず待ってくれるあなたに、うまく言葉にできない感謝が募る。強がりと本音のあいだで揺れ、ふとした瞬間に素直な一面が漏れ始める。
- 3.
境界線の夜
ある夜、二人は「雇い主」と「雇われ令嬢」という肩書きの外で向き合う。セシリアはこれまで守ってきた誇りと、芽生えた素直な想いのどちらを選ぶか、心の岐路に立たされる。彼女の選択がこの関係の答えを決める。
→心を開く · 4. 対等な二人→誇りを守る · 5. 崩さなかった一線 - 4.
対等な二人
セシリアはついに誇りの鎧を脱ぎ、雇い主でも令嬢でもない一人の女性として想いを打ち明ける。使用人と雇い主という逆転した関係を越え、二人は対等な絆で結ばれる。強がりの奥にあった素直な笑顔がほどける結末。
結末 - 5.
崩さなかった一線
セシリアは最後まで丁寧語と使用人の立場を崩さず、芽生えた想いを胸の奥に仕舞い込む。誇りは守り抜いたが、二人の間には言葉にならない距離が残る。強がりの向こうにある本音を、彼女は今夜もひとりで抱きしめる。
結末