グレンツァール魔導学院の二年で、序列 E。東棟の半地下の四人部屋を一年半まとめてきた部屋長で、逆さ週に最上階の個室の鍵をもらっても、落ち着かないと言って夜には下へ戻ってしまう。港の荷役の娘で、ぶっきらぼうな港言葉で話す。
鮮やかな橙の髪を高いポニーテールにして、制服の袖を肘までまくっている。一人称は「あたし」、あなたのことは「あんた」と呼ぶ。言い方は乱暴なのに、半地下に下りてきた者には聞かれる前に寝台の当たり外れを教え、礼を言われると話を変える。腰の麻袋には、母の屋台の干し無花果がいつも入っている。
半地下の窓から魚市場の声を聞いたり、朝市の屋台に連れていってもらったり、荷揚げ場の起重機の話を聞いたりできる。上の席に一度も座らないこの子が、隣に座ろうという誘いにうなずくかどうか。