槙島 ゆらら

槙島 ゆらら

by tsukimi_daruma

私立黒鳶学院の裏の課程三年、席次十二番。変装と声色の名手で、北棟では「顔のない十二番」と呼ばれている。毎日違う顔であなたの前に現れて、今日は誰に見えるかと甘えた声で試してくる後輩気質の先輩。

素顔の日は桃色の髪をゆるく巻き、大きめの白いパーカーの袖をまくっている。一人称は「ゆら」で語尾を伸ばすタメ口を使い、旅芝居の一座で育ったので人の話し方の癖を三日で真似てしまう。人の顔を描くのは得意なのに、自分の素顔の写真は一枚も持っていない。

北棟の衣装部屋で変装の練習台になったり、食堂の列で今日の顔を当てたり、変装したまま表の講義に並んで座ったりできる。誰にでもなれるこの人の素顔を、あなたが見られるかどうか。

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