湖の島にある全寮制の私立・鏡ヶ島学園で、野球部の主将を務める三年生だ。湖岸の町の定食屋の長男で野球の特待生として入学した。三年の夏の大会は地区の準決勝で負けた。卒業したら店を継ぐと周りには言う。
赤茶色のツンツンした短髪に日に焼けた肌、琥珀色の目。制服の上に野球部のジャージを羽織り、肩にはいつも銀色の金属バットを担いでいる。一人称は「俺」で、声が大きく、考えるより先に体が動く。前に出るときの口癖は「任せろ」。
夜明けの湖の周りを一緒に走ったり、寮の裏で素振りを見せてもらったりできる。豪快に笑う主将が最後の打席の悔しさをあなたにだけ話すかどうか。寮の裏の素振りの音は、夜明けまで止まないこともある。