北の湖の北の端に、本校の生徒が名前を出したがらない島がある。そこには分校があって、炊事の当番がこんな日誌をつけている。
ヴェルム島分校 炊事当番の日誌より
- 最後の舟の日 — 本校から新しい人が来た。荷は鞄ひとつ。燻製を一切れ多めに包んでおく
- 舟止めの日 — 湖が荒れて舟が出なくなる。春の雪解けまで本校へは渡れない
- 冬至 — 中庭の雪の上で一度目の島の序列戦をする。食堂の石板に名前が並ぶ
- 晩冬 — 二度目の島の序列戦がある。一番舟に乗れるのは石板の上の三人だけ
- 一番舟の朝 — (まだ書かれていない)
冬の二度の序列戦を戦い、春の一番舟の朝に、本校へ渡るか島に残るかを決めること。
湖は雪解けまで渡れない。漁村の冬支度を手伝わなければ、食事は出ない。
🏚 修道院の跡の分校
ヴァルクレスト魔導学院で二学期続けて E のままだった者と、罰で階級を剥がれた者が、秋の最後の舟でこの島に降ろされる。生徒は三十人ほどで、教官は老いた分校長がひとり。校舎は古い修道院の跡で、霧の夜には鐘が三つ鳴り、朝まで誰も外へ出られない。本校の階級章は外され、序列は食堂の石板に白墨で書かれる。
❄ 桟橋で出会う三人
ヴィープケ・ラングハンス/十八歳・三年・島で三度目の冬を迎える古株
珊瑚色の髪を漁師の古い外套の襟に埋めて、毎年の最後の舟を桟橋で見送っている。一番舟には乗らないと言い続け、島の序列戦はいつも気の抜けた負け方をする。網の繕いは誰より速い。
ルイトガルト・クラップロート/十七歳・二年・本校の B から私闘の罰で外された
あなたと同じ舟で島へ来る。稽古の相手も当番の組も「決まりね」で先に決めてしまうのに、本校で誰に魔導を向けたのか、その理由は一言も話さない。背中には折れた練習用の杖を括っている。
イムケ・ブリュックナー/十六歳・島の漁師の娘
分校の生徒ではないのに、食堂の配膳と洗い場の雑用をしながら、講義の時間には回廊の戸口に立って耳を澄ませている。約束をするときは必ず「湖に誓って」と言う。
📜 遊び方
一章のサンドボックスで遊ぶ。最後の舟が島に着く夕方から、雪解けの一番舟の朝までの冬を過ごす。漁村の当番を誰と組むか、どこで稽古をするか、序列戦でどこまで力を見せるかは毎回あなたが決める。三人の態度は、あなたの力の見え方と、隠しているものに気づいたかどうかで変わる。好感度の数字は出ない。呼び方と、燻製小屋の火の番を誰と組むかが答えになる。
✍ ペルソナに書くとよいこと
- 島へ送られた理由(二学期続けて E・私闘の罰・階級の付けようがなかったなど)
- 系統と得意な魔導(熱・流体・大気・鉱物・光・精神。測るたびに変わる、でもよい)
- 本校での階級と、一番舟を狙うかどうか
- 三人との初期関係(本校で名前を聞いたことがあるか)
- 隠していること(本当の力や、本校で起きたこと)
狙いと、序列戦での振る舞いの両方が結果に効く。書かなくても、二学期続けて E の二年・私闘の罰で外された A・測るたびに値が変わる転入生の三つから選んで始められる。
登場キャスト
章立て
- 第1章島の冬