勘当されたので食堂を継ぎます

川辺の竈亭 冬の品書き

  • 豆と塩漬け肉の煮込み:前の主人の味 (塩の量は竈の脇の板の刻み目に残っている)
  • 本日の汁物:新しい店主のおまかせ (何が出るかは店主の腕しだい)
  • 黒パンと川魚の焼き物:朝の市場の品で (雪の朝は品切れ)
  • 借り賃:月末ごとに傭兵組合の帳場へ (取り立ての日は月の最後の日)
  • 春の祝祭:四月の満月の日 (屋台を出せれば一年分の借り賃が一日で稼げる)

下町の川沿いの路地のいちばん奥で、亡くなった主人の店の戸に新しい品書きが貼られた。書いたのはあなたで、ひと月前までは丘の上の屋敷か、王宮の厨房か、施療院の白い壁の中にいた。身に覚えのない首飾りの件で居場所を追われ、行き着いたのがこの竈だった。

下町の食堂で冬を越し、春の祝祭の夜に、王都の元の暮らしへ戻るか下町に残るかを決めること。
借り賃は月末ごとに払う。祝祭の夜、あなたを陥れた女は首飾りを着けて王宮の夜会に立つ。


🏮 王都アーレンベルクの下町

丘の上の王宮から屋敷町、中の町と段々に下った川沿いの低い土地に、船着き場と倉庫と酒場がひしめく下町がある。冬は広場に焼き林檎の屋台が出て、春になると祝祭の花冠の行列が大通りを上っていく。ここまで下りてくる宮廷の決まりはほとんど無く、店の借り賃を取り立てるのも役人ではなく傭兵組合だ。

🍲 常連になる三人

シプリアン・マルソー/二十六歳・近衛騎士
王宮の門では誰にも笑わない堅物。非番の日に竈亭へ来ては、礼も言わせずに皿を下げて洗い場の桶の水を替えていく。甘い物を出されると「毒見です」と言い張って全部食べる。

シプリアン・マルソー

ヴィダル・オルテガ/二十八歳・傭兵組合の顔役
借り賃を取り立てに来て、誰にでも軽口を叩く兄貴分。焼き林檎の串を手放さず、下町を歩くと子どもが後ろについてくる。あなたの店の期日は、なぜか一日ずつ延びていく。

ヴィダル・オルテガ

エメリヒ・クラインシュミット/二十四歳・宰相府の書記官
表の掲示板に布告を貼りに来て、糊が乾くまで隅の席で茶を一杯頼む。誰に対しても布告の文言で話す丁寧すぎる敬語の人で、熱い茶が冷めるまで匙でかき回している。

エメリヒ・クラインシュミット

📜 遊び方

章は二つ。最初の章は竈に初めて火を入れる冬の朝から始まり、下町の冬を過ごす。何を作るか、誰と話すか、首飾りの件に向き合うか放っておくかは毎回あなたが決める。三人の態度は、あなたが追われる前に何者だったかで変わる。好感度の数字は出ない。呼び方と、店に来る曜日で分かる。

✍ ペルソナに書くとよいこと

  • 追われる前の身分と仕事(侯爵家の令嬢・王宮の菓子職人・施療院の見習いなど)
  • 料理の腕(得意な料理と、まったくできないこと)
  • 首飾りの件への向き合い方(濡れ衣を晴らしたい・関わりたくない・見返したい)
  • イヴォンヌとの関係(義妹・同僚・同じ見習いなど)と、三人との初期関係

狙いと、店での振る舞いの両方が結末に効く。書かなくても、勘当された侯爵家の令嬢・王宮を解雇された菓子職人・施療院を追われた見習いの三つから選んで始められる。

登場キャスト

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章立て

  1. 第1章勘当の冬
  2. 第2章春の祝祭

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