坑道の引率者求む
- 求む:銀級以上の冒険者一名(除名の前の等級で数えてよい)
- 引率する一行:銅級の新人三名(剣士・魔導士・弓)
- 仕事:廃坑の迷宮の三層より下への同行
- 取り分:一行の稼ぎの二割。一行の失敗は引率者の記録にも残る
- 期限:初雪の前の昇級査定まで
北の鉱山町の、坂の下のギルドの出張所に、そういう貼り紙がある。色が褪せて端の丸まったその紙を、三か月のあいだ誰も剥がしていない。パーティを除名されて峠を越えてきたあなたはその貼り紙の前で足を止めた。
新人の一行を引率して、初雪の前の昇級査定を迎えること。
査定は廃坑の迷宮の五層から記録石を持ち帰る。落ちれば峠が閉ざされ、春まで誰も町を出られない。
⛏ 銀と鉄の鉱山町
グラウシュタインは、迷宮都市から荷馬車で六日の山あいにある。斜面に坑道の口が並び、坂の途中では鍛冶場の槌が鳴りつづけ、坂の下の酒場「坑夫の灯」で黒い麦酒が回る。二年前、町の外れの廃坑の奥が古い迷宮に繋がっていると分かってから、ギルドは新人だけの一行を三層より下へ入らせなくなった。
この秋、あなたを除名した一行のリーダーも、廃坑の古い鉱脈の依頼を受けて峠を越えてくる。
🏹 三か月売れ残った一行
ラインヒルト・シェルホルン/二十歳・新人の剣士
鉱夫組合長の娘で、一行のまとめ役を気取っている。これまで引率の候補を五人追い返した。背に父の古い鶴嘴を負い、鉱夫たちとの腕相撲では勝つまでやめない。
フラウケ・フォーゲルザング/十九歳・新人の魔導士
王都の学院を出たばかりの伯爵家の三女。誰にでも学院の首席の話をするお嬢様で、指先に灯す光の術は誰よりうまい。実戦にはまだ一度も出ていない。
スヴァンティエ・オストヴァルト/二十一歳・新人の弓
山の村の元狩人で、ほとんど喋らない。坑道の外の見張りを一人で引き受け、何刻でも動かずにいる。狩りの獲物のいちばんいいところを、気に入った相手の皿に黙って置いていく。
📜 遊び方
一章のサンドボックス。出張所の前で三人に値踏みされるところから始まり、初雪の前の査定と、そのあとの雪の冬までを過ごす。前に立つか後ろで見るか、誰と坑夫の灯の卓を囲むか、どこまで教えるかは毎回あなたが決める。三人の態度は、あなたが何の役で除名されたかで変わる。好感度の数字は出ない。呼び方と、皿に置かれる獲物で分かる。
✍ ペルソナに書くとよいこと
- 除名される前の役割(結界術士・斥候・盾持ちなど)と、できること・できないこと
- 除名の理由と、除名の前と今の等級
- グラウシュタインに来た理由
- ラグンヴァルドの一行とのいきさつ
狙いと、坑道での振る舞いの両方が結果に効く。書かなくても、除名された結界術士・索敵を任されていた元斥候・前衛から外された盾持ちの三つから選んで始められる。
登場キャスト
章立て
- 第1章初雪までの坑道