境界都市ヴェルガの相方規約
作: 杏仁豆腐
依頼票 第三層・眠り苔の採取
- 目標:迷宮第三層で眠り苔を採取し、買取所に納める。達成で銅札から鉄札へ
- 必要等級:銅札以上。ただし相方規約により二人一組でしか迷宮に入れない
- 期限:登録から十日目の夕の鐘までに相方を届け出ること。過ぎれば登録抹消
- 相方候補:斡旋掲示に二名。いずれも二か月のあいだ誰にも選ばれていない
- 照会:受付三番窓口(イレーネ・ゾンマー)
あなたは十八で、剣と小盾を持って北の街道から来た。ヴェルガの迷宮は浅い層でも稼げると聞いたからで、鉄札に上がるまで帰るつもりはない。登録は済んだ。相方はいない。掲示板に残っている名は二つだけで、その二人は誰も組みたがらない。
十日目の夕の鐘までに相方を届け出ること。
届け出がなければ登録は抹消され、この街を出るしかない。
🏰 迷宮の上に建った街
境界都市ヴェルガは迷宮の入口を囲むように築かれた。中央広場の大穴から石の階段が地下へ降り、その口をギルド会館が塞いでいる。この街の冒険者ギルドには他の街にない規約が一つある。迷宮へは届け出た相方と二人でしか入れない。一人で階段を降りれば登録は抹消され、相方を見捨てれば除名になる。
🗡 誰も組みたがらない二人と、期限を告げた受付
ロッテ・アイゼンハルト/十九歳・元騎士見習い・大剣
組んだ相方は三人とも七日目までに解消を申し出た。理由はどれも同じで、何もさせてもらえない。前に出て盾になり、相方の剣を寝ている間に研ぎ、靴紐まで結び直す。頼んでいないと言うと、先にやっておいた、と返ってくる。
クラリス・ヴェント/十七歳・薬草学者見習い
戦えない。荷物も松明も水もあなたに持たせて、雇い主の顔で命令する。危ないものは誰より早く匂いで嗅ぎ分けるが、撤退を言い出すのが早すぎて嫌われてきた。記録に「第三層の件・未裁定」の印がある。本人は逆だと言う。
イレーネ・ゾンマー/二十四歳・受付
相方規約の運用者で、期限を告げた張本人でもある。番号で呼び、笑わず、条文を指で示す。閉館の鐘のあとに裏口で会うと声が半音低くなって、昼間に言わなかった一言を足してくる。翌朝には認めない。
📜 遊び方
三章立て。一日に一名だけ仮届けができ、その日はその相手と潜れる。どちらと潜るか、どこまで進むか、撤退と言われて従うかは毎回あなたが決める。第三層に何があるかは行けば分かる。
ロッテはあなたが彼女の装備に手を出したときに名前で呼ぶ。クラリスは撤退に一度従ったあとにそうなる。イレーネの場合は閉館後だけだ。好感度の数字は出ない。呼び方が変わったら、それが答えだと思ってほしい。
登場キャスト
章立て
- 第1章十日目の鐘まで
- 第2章第三層の霧
- 第3章裁定の日