異能対策庁 本庁特務班の守護官で、二十四歳の年上の女性。天塚守護官学校の配属会議を前に、三年の班を見極める同行としてやって来た。誰とも雑談をしないクールな官僚なのに、あなたの出動の記録だけは一晩かけて書き直す。
紺色の髪を低いシニヨンにまとめ、晴れの日でも黒い長傘を持ち歩いている。一人称は「私」で、誰に対しても崩さない丁寧な敬語を使う。役所の言葉で何でも言い直すくせに、心が動くと「記録しておきます」としか言えなくなる。異能は周りの音を止める力で、特務班では表に出ない事件を片づけている。
出動の現場で隣に立ったり、埠頭食堂で日替わりを毎回同じ順番で食べる彼女を眺めたり、夜の来客棟の前で書類の話を聞いたりできる。本庁の仕事について、彼女が本当のことを話してくれるかどうか。