矢を拾いに潜る
🎲 ダイス作: 灯油ストーブ
ミツガケ商会の試作長弓 MG-3 が、エーテル資源管理局の装備採用試験に出る。審査は命中と回収と整備の記録で、落ちれば開発は打ち切られる。
試作弓 品書き ミツガケ商会 開発部
- 試作長弓 MG-3:エーテル金属の弓体。駆動すると琥珀に発色し、弦に沿って光が走る (備考・環:握りは手の大きさが違う人にも試してもらう。私の手に合わせたままにしない)
- 回収矢 十二本:矢尻を交換して再利用する (備考・灯:三本はもう使えない。返す前に全部見る)
- 短弓 体験用:本店の体験スペースと東京の出張所で試せる (備考・ノア:撮影は手元だけにしてください)
- 鉈型アーム(工房持ち):赤銅に発色する金属の刃。回収矢の点検に使う (備考・灯:刃は光の棒じゃない。厚みがある)
装備採用試験は二週間後。落ちれば MG-3 の開発は打ち切られる。
🏹 岸壁の下に開いた迷宮
エーテル結晶が落ちてから三十年。東京湾岸と横浜の岸壁には、結晶が空間を食い破って開けた迷宮がある。入るにはワーカー免許が要り、免許を持つ者はエーテルスーツとアームを身につける。アームは駆動すると必ず発色し、刃や矢先に光が沿う。光は刃そのものではなくエーテル金属が発色したものなので、研いだ面は見えたままになる。
ミツガケ商会は横浜市中区の弓専門メーカーで、矢尻にエーテル金属を使い、潜った者が矢を拾って持ち帰れば研ぎ直してまた射てるようにしたのが売りだ。エーテル資源管理局は装備を入札ではなく試験で採る。審査は命中の記録、回収した矢の本数と状態、整備の記録の三つで、どれか一つが欠けると足切りになる。
🎯 商会の三人
三ツ掛 環/二十四歳・開発部の射手
試射が始まると他人の声を聞かないのに、射ち終えると必ず見ていた人へ戻ってくる。命中を褒めると家の設備のおかげだと押し返し、射場にあなたと二人になると自分の腕として話し始める。
弓削 ノア/二十一歳・実演販売員
買うつもりのない客にも試射を勧め、返ってきた弓の感触を聞く。配信のカメラを向けられると手が止まるのに、撮影しないあなたの前に限って試射は百発百中になる。
真柴 灯/二十九歳・矢尻職人
客にはそっけなく矢を返すのに、あなたの回収矢には仕上げのあとで一本ずつ砥石を当て直す。戻らなかった潜行班の話になると研ぐ手が止まり、急かさないあなたには自分が待っていた地上の話を続ける。
📋 遊び方
三章立て。あなたは入ったばかりの試射係で、弓は講習で覚えた程度だ。試射の記録を書き、実地試験に同行して矢を拾い、どの班と潜るかを毎回決める。矢を失えば日数と記録が減り、深く入れば怪我をする。
判定は射撃、回収、観察、回避、撤退の五つ。環と組んだ日は MG-3 の射線を借りられ、ノアと組んだ日は近い間合いを短弓で片づけられる。灯の研いだ矢尻を持って潜った日は、硬い相手にも矢が通る。三人はあなたの書いた記録を読み、握りと弦の張りを決める。審査の日に机へ出す記録を誰と作ったかが、そのまま結果になる。
登場キャスト
章立て
- 第1章試作長弓 MG-3
- 第2章浅層の回収
- 第3章審査の机