空き巣が続いている
🎲 ダイス作: harukix
梶ノ木駅前交番の壁に、係長の字で貼り出された紙がある。今月の管内の空き巣で、全部が一階の掃き出し窓だ。
- 三日・夕方 — 線路沿いの一軒家。留守のあいだに掃き出し窓を割られ、引き出しの現金だけが無くなった。
- 九日・夕方 — 二本裏の通り。同じ手口で、庭に自転車の轍が残った。
- 十四日・夕方 — 踏切の先の古い家。窓の割り方が同じで、犬が吠えなかった。
- 二十日・夕方 — 公園の裏。留守は短かったが、近所の人が黒い上着の男を見た。
- 二十六日・夕方 — 場所は係長の字で塗り潰してある。
最後の行の下に、別の字で日付が書き足してある。月末だ。その日までに検挙できなければ、この交番は隣の西梶ノ木交番に統合され、三人は別々の場所に散る。
月末までに連続空き巣の犯人を突き止めて検挙し、交番を残す。
あなたは配属二週間の新任巡査で、今夜が初めての夜勤だ。
🚔 駅前の小さな交番
梶ノ木駅の南口を出てすぐ、線路沿いの住宅街を管内に持つ交番。署の方針で小さな交番は順に統合されていて、次の候補がここだ。夜勤は三人一組で、駅前の立番と管内の巡回と、通報があれば自転車で走る。線路沿いの住宅街は道が細く、踏切と公園と古い家が多い。
👮 無口な先輩と、軽口の同期と、係長
神代 澄人/二十七歳・巡査長・先輩
身長百八十二センチの細身で、無口。この町の生まれで、管内の道を全部頭に入れている。あなたが靴擦れを隠して歩いているのを初日の巡回で気づき、何も言わずに絆創膏を交番の机に置いた。被害者の中に自分の身内がいることを誰にも言っていない。
日野 颯太/二十四歳・巡査・同期
身長百七十六センチの細身の元陸上部で、軽口が多く、あなたを初日から下の名前で呼ぶ。足は署で一番速く、追跡になると軽口が消えて敬語になる。靴擦れには気づかない。
岩倉 恭一/三十三歳・警部補・係長
身長百八十センチのがっしりした体格で、丁寧な言葉で指示を出す。統廃合を止めたいのは署の方針に逆らうためではなく、この交番で自分が新任だった頃の理由がある。統廃合の話になると敬語が消える。
📜 遊び方
三章立て。一夜ごとに月末までの日数と、集まった手がかりが状態欄に出る。誰と巡回に出るか、どの家を先に回るか、係長に何を報告するかは毎回あなたが決める。聞き込みや追跡や記録にはダイスを振る。失敗すれば手がかりと夜が減り、成功すれば三人の誰かがあなたの呼び方を変える。
神代が名前で呼ぶのは、管内の道を一本でも先に言えた相手だけだ。日野の呼び方が変わるのは追跡で追いつかれた夜で、岩倉は交番の名を残す理由を話した夜にだけ敬語をやめる。好感度は数字にならない。
登場キャスト
章立て
- 第1章初めての夜勤
- 第2章踏切の先
- 第3章月末