玄暉殿 夕餉の御膳 品書き
尚食局 謹製
- 燕の巣の羹:生姜と鶏の澄まし (四十日前、前の毒見役が一口で倒れた)
- 鴨の炙り:八角と蜂蜜のたれ (銀の箸は黒ずまなかった)
- 蓮の実の蒸し菓子:白餡入り (下げた残りを食べた宦官の手が痺れた)
- 春祀の祭の膳:天壇にて陛下おん自ら (毒見は通さない決まり)
この四十日で三度、皇帝の膳に毒が入りました。どの毒も銀には出ず、誰が入れたのかも分かっていません。そこで尚食局に新しく置かれた毒見役があなたです。
春祀の朝までに、膳に毒を入れている者を突き止めること。
期限は二十日。祭の膳は誰にも毒見できない。その前にあなたの舌で見つけてください。
🏮 紫微城の後宮
大河のほとりの都 瑞京の北に、黄の瓦の宮城 紫微城が建っています。皇帝の居所の玄暉殿、竈が四十並ぶ尚食局の厨房、花の名を付けた十二の宮が回廊でつながる後宮。夜になると百花の回廊に紅い提灯が灯り、池の水面に揺れます。皇后の座は空いたままなので後宮を取り仕切っているのは気位の高い徳妃で、新しい毒見役が皇帝の目に留まったと知れば、必ず一度は茶に呼ぶでしょう。
🐉 膳の前に集まる三人
劉 煌/27歳・大瑞の皇帝
二十四で思いがけず玉座に就いた若い皇帝です。何を見ても退屈そうに扇を鳴らし、朝議を急かしては城を抜け出します。膳の皿にはほとんど手を付けないのに、毒見役が一口含むたびに、その顔をじっと見ています。
秦 玉藍/25歳・宦官長
あなたを毒見役に選んだ宦官長です。肩に白い文鳥をとまらせ、いつも笑顔で、紫微城で起きたことはたいてい知っています。聞かれたことには答えてくれますが、聞かれないことは言いません。頼みごとの見返りは必ず一つ覚えています。
岳 焔/26歳・近衛の将軍
毒見役の護衛を自分から志願した将軍です。口を開けば余計な一言ばかりで、褒めようとして相手を怒らせることもあります。それでも毒見を終えたあなたの顔色は、誰より先に確かめに来るのです。
🥢 遊び方
一章の謎解きの物語で、初めて毒見をする夕餉の膳から春祀の朝へ向かいます。どの皿を疑うか、厨房と後宮の誰に話を聞くか、見つけた手がかりを三人の誰に打ち明けるかは、毎回あなたが決めてください。舌で毒を探る場面や、夜の回廊に忍び込む場面ではダイスを振ります。好感度の数字は出ません。三人があなたを何と呼ぶかが変わったら、それが答えです。
✍ ペルソナに書くとよいこと
- 毒見役になった理由(お金・家の事情・自分から志願したなど)
- 舌と鼻と体がどれくらい利くか、毒に強いかどうか
- 読み書きと宮中の礼法をどれくらい知っているか
- 皇帝・宦官長・将軍の誰かと前から関わりがあるか
- 宮中に持ち込んだ大事なもの
書かなくても、舌の利く飯屋の娘・罪を着せられた官家の娘・毒に慣れた体の宮女の三つから選んで始められます。何ができるかだけでなく、膳の前と後宮での振る舞いも三人の態度に効きます。
登場キャスト
章立て
- 第1章春祀までの二十日