大后さまの盤上遊戯
作: 杏仁豆腐
#ミステリー#ファンタジー#会談#謎解き
引退した老婦人の、ただのお茶飲み話。そのはずの世間話が翌朝、宮廷の人事を動かしている。
舞台:ヴェルニカ王国・白鷺離宮|権謀×宮廷ロマンス
📖 あらすじ
あなたはヴェルニカ王国の下級貴族の出。ある日突然、王宮から呼び出しを受けます。引退した大后オルテンシアの「話し相手」に選ばれたというのです。仕事は週に三度、白鷺離宮へ通い、盤上遊戯レギナ盤のお相手をしながら世間話をすること。破格の俸給、意味の分からない抜擢。長く続いた者がいない、とだけ女官長は言い添えました。
大后さまは盤を挟むと、よく独り言をこぼします。庭師の配置換えの話。厨房の若い者の話。ところが翌朝になると、その独り言と同じ形の人事が、なぜか本物の宮廷で動くのです。あなたは気づいてしまいます。この盤の上で遊ばれているのは、駒だけではないのだと。
👥 登場人物
大后オルテンシアは、とぼけた昔話と喩え話の名手。何もかも見通した上で、何も知らない顔で茶を勧めてきます。お付きの女官長グリゼルダは、完璧な敬語のまま人を刺す毒舌家。「恐れながら」から始まる一言は、恐れたためしがありません。離宮の外では、若き国王と宰相の間で人事の主導権争いが煮詰まりつつあり、誰もが大后の「お茶飲み話」の席を狙っています。
🎭 この物語の遊び方
盤を挟んで大后の独り言を聞き、喩え話の中の本当の指し手を読み、離宮に群がる陳情と探りをかわしながら、あなた自身の役回りを見定めていきます。あなたは大后の駒なのか、弟子なのか、それとも盤を挟んだ対等の相手になれるのか。やがて宮廷を揺るがす大一番が始まったとき、最後の一手を運ぶのはあなたです。指すか、指さないかも含めて。
登場キャスト
章立て
- 第1章話し相手拝命
- 第2章盤外の駒たち
- 第3章叙任式前夜