港の熱を冷ます

🌊 汐見津の噂

「大陸からの船が着いてから、港の者が熱で寝込むようになったという話だ。奉行所は何も言わないが、宿の床はもう埋まっている」 「奉行所が港を閉じる前に何とかしないと、港祭は取り止めになるらしい。十日あるかないかだ」 「くずのはの看板娘は、その噂を誰より先に聞いている。湯呑みの下を探せば、団子より先に話が出てくる」


汐見津の港は、大陸からの船が着くたびに人と荷で溢れる。だが今朝は荷揚げの者が三人続けて倒れ、うち一人は熱の下がらないまま宿へ運ばれた。あなたは王都のギルドから東方支部へ派遣され、この熱の出どころを調べる役を仰せつかった。奉行所は表向きは静かに動いていて、港祭までの十日を数えている。

十日後の港祭までに熱が収まらなければ、港は閉じられる。
船も荷も止まり、汐見津の春の稼ぎはそこで途切れる。

🏮 港にいる三人

蘇芳 凛/二十三歳・東方の薬師
王都で診療所を開いて二か月、里帰りの途中で汐見津に足止めされている。熱を出した者を放っておけず、宿の一室を診療の場に変えた。症状を軽く見た患者は叱るが、夜には自分から容体を見に来る。

蘇芳 凛

藍 青玉/二十三歳・蒼霖観の道士
大陸からの船で汐見津に着いた龍のシリオン。港の厄払いを頼まれ、空と川の見立てを支部へ届ける足で港を歩いている。穏やかで、雲と水位の話になると急に長くなる。

藍 青玉

葛葉 紺/二十歳・茶屋「くずのは」の看板娘
支部の門前で茶と団子を出し、依頼札の張り替えも預かる狐のシリオン。港の噂は誰より早く耳に入る。化かすのが好きだが、あなたが本当に困っている日は尾が垂れる。

葛葉 紺

⛵ 遊び方

三章立て。汐見津に着いた日を一日目として、港祭の前日までを数えながら動く。誰と組んで聞き込みに行くか、誰の見立てを信じるか、広がった熱をどこから診るかは毎回あなたが決める。

聞き込みと調べ物は振り込む。失敗すれば病は静かに広がり、使える手番が減る。三人の得手はそれぞれ違う。凛は症状を見立て、青玉は湿りと空の巡りを読み、紺は港の噂を拾ってくる。誰と同じ日を過ごすかで、分かることも変わる。

登場キャスト

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章立て

  1. 第1章白波丸の客
  2. 第2章湿りを読む
  3. 第3章港祭の前日

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