「健気」のタグが付いたシナリオと物語を24件まとめました。「ヒューマンドラマ」、「日常」、「ファンタジー」も付いた作品が多いので、好みの組み合わせで選べます。
六月の霞台市。霞川の土手の近くの小学校へ、三週間の教育実習に通う実習生のあなたは、帰りに川沿いの桜並木の遊歩道を駅まで歩く。同じ時刻に通用門を出るのが、五年生…
王都ラーヴェンナの施療院へ運ばれた夜から、神官ネリッサは毎朝、扉の前であなたを待つようになった。包帯を替えながら前に治した傷を挙げていく。数を確かめるために記…
魔王が城を発つ朝、あなたは記録室から侍従の部屋へ回された。参謀リィンツェの達しで、侍従の務めをひと回りぶん書き留め、下書きを提出することになっている。書き留め…
王都の北の峠で、ギルドの討伐隊が若い岩龍を倒した。峠の下の草地に張った野営の奥、寝台が十二並ぶ救護天幕には、日が暮れても担架が降りてくる。あなたはその天幕の手…
晩秋の王都ヴェルナ。あなたは東門の外で街道の荷を運んでいる。秋の初めに馬に右腕を踏まれてから肘から先が上がらない。荷は積めず馬具も締められない。冬が来る前に村…
冬の終わり、王都の街外れの救護院に、龍災で家を失った人たちが入っている。定員はとうに超えて、廊下にも毛布が敷かれた。食料と薬は足りないままだ。 ここを一人で回…
六月の球技大会まで、あなたは放課後に保健室へ通うことになった。右足首を捻ったのは体育館の階段で、 テーピングを巻き直すには三日ごとに誰かの手が要る。その誰かは…
文具メーカー柏葉文具の営業企画部に背の高い新入社員が配属された。日比野陽太、二十二歳。部長の指名で、あなたは三か月のあいだ彼の教育係を務めることになる。 陽太…
山あいの城下町の御影野町では、七月の終わりの三日間、商店街のアーケードに夏まつりの提灯が灯る。惣菜屋の一人娘の芹沢小梅は、稽古帰りの道着にたすきを掛けて、揚げ…
救護院 冬の支度につき、人手を求む 頼みごと :初雪までに、冬を越せるだけの薬と炭を揃える 内訳 :薬草は遺構の浅い層で採る。炭は龍骨の端材を買取所で換えて買…
辺境伯領ヴァルモンの国境の砦で、従士マノンは三年、騎士の叙任を待ってきた。辺境の叙任には騎士の伴が要り、多くの従士は家から馬を贈られる。羊飼いの娘のマノンには…
港町ミルトンの東の岬の灯台には、霧の番人と呼ばれる使い魔が一体いる決まりがある。番人のいない灯台は、港の評議会に取り上げられる。灯台守の父が倒れて先代の番人も…
鐘の王国ヴェルナの町は、夜ごと鐘を鳴らして魔物を退ける。街道沿いの小さな町ミーアバッハの鐘が、秋の終わりの嵐の夜に割れた。新しい鐘が鋳上がるまでには四十日かか…
勇者の一行を除名されたあなたは、山の湯治場フェルゼンバートの湯守の小屋に住み込んで、源泉の見回りを手伝っている。雪の来る前の日、湯治の客に混じって一人の娘が山…
八尋郷の医者の鵜野東庵は晩秋に都へ発った。帰るのは冬を越したころだ。そのあいだの診療所の鍵と毎日の帳面はあなたに預けられる。同じ宿「柊屋」の二階には兎の妖の薬…
八尋郷の社に都から呪符使いが逗留している。境の薄くなる夜が増えたことを受けて社の記録を洗いに来た者だ。 社は祈りの側からこれに付き添う者を立て、三年目の巫女見…
花栞創作会館の撮影交流会は月に一度開かれ、秋の展示企画に出す写真を一枚選ぶ季節になった。壁に貼れる枠の数は限られている。霧島ののはそのうちのひとつを譲られてい…
ヴェルトの鐘楼守が倒れて、隣町の鐘が止まった。ヴェルトの鐘が戻るまでのあいだ、オルテンの鐘は東の森の街道まで届かせなければならない。鐘楼守はコーデリアひとりし…
四月に越してきた木造アパートの角部屋には、先に住んでいる人がいた。白いボブに古い型の制服を着た十九歳の幽霊で、姿が見えるのはあなただけだ。彼女は家事を手伝おう…
迷宮の入口に建つ宿、銀鹿亭。あなたは剣が持てなくなって迷宮を降りた元冒険者で、三週間前からこの宿の用心棒をしている。女将見習いのリュシアは父親を去年の冬に亡く…
九月の始業式、県立宮坂高校の一年二組に転校生が来た。九条院玲奈、金の髪を縦に巻いた本物のお嬢様で、制服は同じ指定なのに仕立てが違う。学級委員のあなたは担任に案…
朝七時半に保健室の鍵を開け、窓とベッドと備品を整えるのが、保健委員のあなたの仕事だ。八時が近づくと、渡り廊下を走る足音がひとつやってくる。バスケ部で一年ただひ…
五月、県立楢原高校の弓道部。部長が肩を痛めて休部し、三年のあなたが部長代行を引き継いだ。顧問のいない朝練では、上級生の立会いがないと一年は的前に立てないと部則…