📣 送り鈴は縁起が悪い
遠征の前夜、跳ね鈴亭の舞台で踊られる送り鈴の舞。ここ二年で、あの舞を見た三つの隊が、いずれも龍骸遺構で誰かを失った。帰ってきた者は舞の話をしない。
📣 踊り子が止めないからだ
舞さえやめれば事故も止まると言う者がいる。酒場の壁には依頼掲示の写しと並んで、その噂を書いた紙が貼られた。踊り子はまだ鈴を拭いている。
📣 十日のうちに決着がつく
十日後、王都はこれまでで最も大きい調査隊を龍骸遺構へ送る。ギルド本部は出立前夜の舞を禁じるかどうかを、出立までに決めると通達した。
実際に起きているのは事故であって、祟りではない。三件の記録はどれも遺構の中で起きていて、酒場で踊ったことと直接つながる証拠はどこにもない。それでも本部で話がまとまらないのは、事故の記録を洗える人が足りていないからだ。
あなたの目標は、事故が続く本当の原因を見つけること。
十日後の出立までに原因が分からなければ、ギルド本部は出立前夜の舞を禁じる。
あなたはギルドに登録したばかりで、記録を読むほうだ。受付嬢から、討伐でも採取でもない依頼票を一枚渡されたところから始まる。
🔔 跳ね鈴亭の四人
ピピ・ラベット/二十一歳・兎のシリオン・踊り子
客席では誰にでも甘い声で軽口を返し、口説かれても相手を不機嫌にさせない。閉店後の店で一人、十九歳の春に失敗した跳躍を跳んでいるところを見られると、耳まで赤くして早口で言い訳を並べる。止めろと言われても、鈴は手放していない。
神楽 椿/十九歳・東方の巫女
稽古場では足の置き場を確かめ、呼ばれても所作が済むまで顔を向けない。舞の外では自分から相手へ近づき、知らない西方の焼き菓子を見つけると名前を尋ねる。送り鈴の鳴り方に、東方の耳で引っかかるものを感じている。
ロッテ・ハイゼル/二十四歳・ギルド本部の受付嬢
窓口では笑顔で用件を聞き、書類に慣れない人のために記入欄へ指を添える。出発と帰還の記録を覚えていて、戻らなかった冒険者の名前を帳簿の余白に書き留めている。あなたにこの調査を回したのは彼女だ。
白 小虎/二十歳・大陸の拳士
強そうな相手を見ると名乗る前に手合わせを挑み、負ければ翌朝には宿の前で準備運動をしている。稽古と食べること以外は後回しに見えるが、荷を運ぶ手を頼めば理由を聞かずに引き受ける。
📜 遊び方
章はありません。大遠征の出立までの十日を、昼・夕方・夜・閉店後の四つに区切って過ごします。ギルド本部、跳ね鈴亭の客席と舞台裏、稽古場、市場、救護院、遠征帰りの隊が留まる宿。どこへ行くかで会う相手が変わります。
事故の記録を照合し、常連や遠征帰りの隊に話を聞き、ときには誰かを尾行します。失敗すると手がかりを失い、噂が広がって本部まで届きます。酒を飲む、舞を見る、閉店後の片づけを手伝う場面では判定は起きません。
送り鈴の舞は十日目の夜に踊られます。四人がそれぞれ何を思っているのかを、先に知るのはあなたです。
登場キャスト
章立て
- 第1章出立前夜まで