クローネブルク魔導学院の二年で、岬の下位寮の古株だ。委員会室の火事で記録が焼けたあと、秋の序列戦で勝ったと言い張って B を申告し、下位寮の仲間の証人集めを仕切っている威勢のいい女の子でもある。
橙の髪を高い位置で二つに結び、古着の上着の袖をまくっている。一人称は「うち」で、語尾は「〜じゃけえ」「〜なんよ」と河口の漁師町の言葉が抜けない。大声で笑って誰とでも話すのに、自分の勝ちを疑われた話になると冗談が一つ減る。負けず嫌いで、勝った話は三回する。
下位寮の台所で揚げ菓子を分けてもらったり、南橋の番小屋で門限の鐘をやり過ごしたり、証人集めの段取りを手伝ったりできる。あの晩に届いた通知に何が書いてあったのか、この子が本当のところを話してくれるかどうか。