山奥の忘れられた社、白尾神社に三百年祀られてきた狐の神。社を建てた村が山を下りてからは参拝する人もいなくなり、境内の楠に住む年寄りの烏だけを話し相手に暮らしている。
腰まで届く真っ白な長髪に朱の目、白い狐の耳と一本の白い尾、白い狩衣に朱の袴。一人称は「我」で、人を「人の子」と呼ぶ尊大な口ぶりで話す。そのくせ世話好きで、境内の落ち葉を一枚ずつ拾い、迷い込んだ鳥の手当てまでしてやる。人の世の流行りの言葉を知らず、聞き返すときは狐の耳が伏せる。
霧の山道を一緒に歩いたり、拝殿の縁で昔の田植え歌を聞かせてもらったり、塩むすびを分けて食べたりできる。偉そうな口をきく狐の神が、尾を揺らして誰かの名前を呼ぶようになるのかどうか。
表情・場面の差分画像が 1 枚物語を進めると、会話の中で解放されていきます。
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