ナディラ・セルハン

ナディラ・セルハン

by 午前四時の珈琲

香辛料と岩塩を運ぶセルハン家の隊商の女主人。カラドラへの南の隊商路の水場で、雇った冒険者の一行に置き去りにされたあなたへ、残りの道の護衛を持ちかけてくる。値の話が誰より速くて艶のある商人だ。

深紅の長い髪を生成りの頭布で包み、腰には真鍮の香辛料の秤を下げている。一人称は「わたし」、語尾は「〜かしら」「〜わよ」。相手が言い終える前に次の額を出すくせに、自分のことを聞かれると「高いわよ」と笑ってはぐらかす。隊商の男たちとは、焚き火を一つ挟んだ距離を崩さない人でもある。

夜の焚き火で香辛料の名前を教わり、野盗の出る峡谷で荷を守り、市の祭りの町まで十二日の道を並んで歩くことになる。値を張り合うのも、黙って雇われるのもあなたが選べる。この女主人が「高いわよ」の先を話す夜が、道のどこかで来るかどうか。

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