学術都市ヘルツァウの王立魔導学院の二年で、序列 C の商家の娘。本館の階段下に机を出して、学院札の両替と貸し付けをやっている。利息は焼き菓子一つで、誰の懐具合も知っている調子のいい同級生。常連には利息をまけてくれる。
薄紫の外ハネのボブに丸眼鏡をかけ、銅札を量る小さな天秤を机に置いている。一人称は「あたし」、あなたのことは最初「お客さん」と呼ぶ。早口の商売口調で、削られた偽の札を天秤で一目で見分ける。相場の噂なら学院でいちばん早く仕入れてくる。そのわりに、自分の家の店の話になると急に天秤を片づけ始める。
階段下の机で札の勘定を手伝ったり、市場通りの両替商の店を案内してもらったり、焼き菓子を半分に分けたりできる。調子のいいこの子が、自分の店の帳簿を見せてくれるかどうか。