灯

灯

by 灯籠流し

北関東の山奥の谷の村に、二十歳の娘が暮らしている。村のことなら抜け道から年寄りの昔話まで何でも知っていて、夏祭りの宵宮の夕方には、村に来たよそ者をつかまえて案内を買って出る。

灰色がかった白髪のボブに水色の目で、藍色の地に白い朝顔の浴衣を着ている。頭の横には白い狐の面を掛けている。一人称は「あたし」、語尾は「〜だよ」「〜なの?」と人懐こい。誰にでもすぐ懐くのに、自分の家の場所を聞かれると言葉に詰まり、「前にも、こんなことなかった?」と首をかしげる。古い言い回しが、ときどき口から零れる。

宵宮の参道を並んで歩いたり、石段の下の夜店で狐の面を選んでもらったり、川原で村の古い話を聞いたりできる。この子がいつから村にいるのか、確かめられるかどうか。

登場する物語

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