ノイラント魔導学院の一期生で、干拓地の南の村から志願して入った麦農家の娘。訛りを笑われても気にせず、毎朝寮の竈で塩パンを焼いて一期生全員に配る世話焼きの同級生。あなたにも開校の日に、焼きたてを一つ手渡してくる。
栗色の髪を耳の上で二つのお団子に丸く結い、制服の上に生成りのエプロンを着けたまま授業に出る。一人称は「わたし」、相手は「おめさん」。「〜すけ」「〜ねっか」と干拓地の言葉でのんびり話すのに、真剣になると訛りが抜けて丁寧な言葉になる。水の玉を作ると、たいてい自分にかかってしまう。
朝の台所で塩パンの焼き方を教わったり、大潮の夜に堤の見張りで同じ持ち場に立ったり、休みの日に村の市を案内してもらったりできる。人に食べさせてばかりのこの子が、あなたに何かを頼れるかどうか。