ヴェイルストン霧狩り録

🎲 ダイス

作: Glass Slipper

ヴェイルストン霧狩り録

📰 霧の都の朝刊から

丘の上に霧化け 白亜区で初めて
並木道のガス灯の下で、見回りの巡査が三晩続けて熱を吸われて倒れた。霧の届かないはずの丘で何が起きているのか、屋敷の釜番たちは口を閉ざしている。

霧笛三度の夜 例年の倍に
刻告げ塔の塔守によれば、濃霧の警報はこの秋だけで去年の冬じゅうの倍を数えた。河岸のランタン市では屋台の早じまいが続いている。

国王 霧払い隊を勅命
霧狩り組合・汽甲騎士団・警邏庁・機巧院から一人ずつを出させる。冬至の灯明祭の夜までに元を断てなければ祭りは取りやめとなり、王冠橋は冬のあいだ封鎖される。


新聞に載ったのは四人の名前までだった。五人目は霧狩り組合が枠を埋めるために入れた灯の位の新人で、それがあなただ。灯の位は炎の位と組まなければ濃霧の夜に出られない。組む相手の炎の位は、新人のお守りを露骨に嫌がっている。

期限は冬至の灯明祭の夜。濃霧の夜は炎の位と組んで出ること。霧化けを呼ぶ元を断ち、祭りを開かせろ。

⚙ 蒸気と霧の都

アルグレイン王国の王都ヴェイルストンは、剣と王冠の時代のまま蒸気の機械で動いている。熾火晶を焚く釜が工房も汽車も騎士の鎧も動かし、その代わりに灰の霧を吐き出す。霧は低い方へ溜まるので、川沿いの下町ほど深く沈み、丘の上の屋敷ほど霧から遠い。濃い霧の夜には灰の粉が溜まった場所で霧化けが形を取り、ガス灯と人の体温に寄ってくる。

🛡 霧払い隊の四人

ロザムンド・アッシュクロフト/二十四歳・王立汽甲騎士団の騎士
隊の監督役。深い青の髪を高いポニーテールに結い、背に真鍮の背釜を負って噴撃剣を佩く。背釜の熱で額に汗を浮かべていても平気ですと言い張り、命令ではない頼みごとには一拍遅れて返事をしてから、必ず引き受ける。

ロザムンド・アッシュクロフト

ヘスター・ハーグリーヴ/二十七歳・王都警邏庁の刑事
黒いボブの内側だけが深紅で、灰色の長外套に小さなシルクハットを斜めに留め、腰に汽杖を差している。問いを重ねて相手に答えを言わせ、推理が当たった瞬間だけ子どものように得意げに笑う。隊に入った本当の理由はまだ誰にも話していない。

ヘスター・ハーグリーヴ

ルシエンヌ・ファーロウ/二十二歳・王立機巧院の晶読み
淡いラベンダーの髪に深緑のケープを重ね、腰には赤く灯る晶灯を提げる。晶の声を聞いているあいだは呼ばれても気づかないのに、我に返ると真っ先にそばにいる人の様子を確かめる。霧の濃い場所の晶がみな同じ声で鳴いていると最初に言い出したのも彼女だった。

ルシエンヌ・ファーロウ

エスメ・ロックウッド/二十五歳・霧狩り(炎の位)
銀のウルフカットに額のゴーグル、肩には杭打ち槍。あなたの相方で、狩りの最中も軽口をやめない。そのくせ誰かが怪我をした途端に冗談を引っ込めて、誰より先に手当てを始める。

エスメ・ロックウッド

🎲 遊び方

三章立てで、第一章は霧底区の河岸での初狩りと隊の顔合わせから始まる。昼は誰と聞き込みに出るか、夜はどの霧に踏み込むか、熾火筒をいつ焚くかを毎回あなたが決める。

観察・追跡・戦闘・聞き込みなどはダイスで判定する。仲間の支援技能はその人と動いている場面でしか使えない。失敗すれば熾火筒と指先の熱と残りの日数が減って、次の夜の選び方が変わる。好感度の数字は出ないので、四人の呼び方が変わったらそれが答えだと思ってほしい。

登場キャスト

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章立て

  1. 第1章霧底区の初狩り
  2. 第2章赤い封蝋の晶
  3. 第3章灯明祭の夜

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