ミュリエル・ピカール

ミュリエル・ピカール

by 午前四時の珈琲

聖都アウレリアの冒険者ギルドの追跡係で、鑑定の資格を持つ元受付。書類しか信じない、現場には出ないと公言していたのに、手配されたあなたを自分の足で追ってくる。宿の帳場でも街道の木陰でも、拡大鏡で届けの写しを読み返している。

亜麻色の髪を低いシニヨンにまとめ、細い銀縁の眼鏡の奥の灰色の目で人を値踏みする。一人称は「わたし」、話し方は丁寧なのに皮肉が混じり、語尾は「〜ですけど」「〜かしらね」。紅茶に角砂糖を三つ入れないと頭が働かないと言い張る。

宿の帳場で筆跡の見分け方を教わったり、街道の茶屋で角砂糖の数を賭けたり、雨の夜に届けの写しを一枚ずつ読み合わせたりできる。書類しか信じないこの人が、紙の外にいるあなたをどこまで信じるか。

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