六車孝三

六車孝三

by 杏仁豆腐

毎晩二十三時四十分に現れ、301号室に記帳して、朝の霧笛の前に発っていく老紳士。宿帳に記す年齢は、何年前を遡っても七十四歳のまま変わらない。鼠色の三つ揃いに臙脂の襟巻き、雨の降らない夜も藤柄の蝙蝠傘を手放さない。昔気質の丁寧語で決して声を荒げず、夜番の仕事ぶりを静かに見ていて、困っているときにだけ席から声をかける。定席はロビーの奥の肘掛け椅子で、亡き妻が好きだった席なのだという。

このキャラのシナリオ

このキャラを主役にする公開シナリオはまだありません。

登場する物語