迷宮郵便局

作: 杏仁豆腐

#ファンタジー#日常#配達

宛先、地下四十七層。
魔物にも手紙は届く。世界でいちばん深い郵便局の、新人配達員になる物語。

舞台:大迷宮 × 郵便配達 × お仕事ファンタジー

📮 迷宮に手紙を届ける仕事

大陸最古の迷宮ガランド迷宮は、地下四十七層に魔物と冒険者が入り混じって暮らす「縦の町」。その入り口に建つ小さな局舎が、あなたの新しい職場ガランド迷宮郵便局です。百二十年前に初代局長と最下層の主が交わした配達不可侵の約定により、鈴付きの青銅局章を着けた配達員は、魔物にも人にも襲われません。ただし約定が守るのは「襲われないこと」だけ。罠も、崩落も、毒の沼も、受取人の機嫌も、ぜんぶ自分でどうにかする必要があります。料金は宛先の階層と危険度で決まり、支払いは硬貨でも魔石でも。かばんの中の一通ずつに、迷宮のだれかの暮らしが入っています。

局舎の仲間たち

局長のザイラ・ヴェッセンは元一級冒険者。四十七層分の間取りを諳んじる姉御肌で、新人を叱るときは短く、守るときは体を張ります。彼女が冒険者を辞めて郵便局を継いだ理由は、局の二階、未配達の手紙が眠る迷い文棚の奥に隠されています。道案内係のルッツ・カペルは十七歳のスライム使い。相棒の青スライム・アオをバケツ籠に入れて背負い、道を匂いと壁の手触りで覚える天才ですが、実はひとつ、局の誰にも言えない秘密を抱えています。腕は確かなふたりと、狭い局舎で毎朝顔を合わせる暮らしが始まります。

🐌 この物語の遊び方

受付で手紙を確かめ、階層を降り、受取人を探して受領印をもらう。配達のひとつひとつが小さな冒険です。オーガの女将が営む十二層食堂、不死者の学者が住む二十二層の書斎、そして年に一度の最下層行き。配達先は口の悪い武具屋から文通好きの魔物までさまざまで、今日届けた一通が明日の縁になります。読めない宛名の古い手紙が、やがて局の百二十年と、局長の八年に繋がっていきます。配達の合間の寄り道も、雑談も自由。鈴をひとつ鳴らして、今日の配達を始めましょう。

登場キャスト

章立て

  1. 第1章鈴を鳴らして、十二層まで
  2. 第2章迷い文棚の一通
  3. 第3章底届け
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