白澤堂、取り潰しにつき

🎲 ダイス

作: harukix

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薬屋町白澤堂の検分を五日後と定めた。其の方は明日より白澤堂に泊まり込み、下見を務めよ。
城下に冬咳が広がって以来、藩は薬を出せぬ薬屋を閉め、御典医の薬に一本化すると決めている。白澤堂は先代玄斎の冬咳の薬で名を得た店なれど、玄斎は春に没した。
検分の日、薬が無ければ店は閉める。あれば効き目を役人の前で示させよ。娘が二人と従姉が一人で店を回しているという。情に流されずに見たままを検分帳に記せ。
皆川

書状は薬種改め役の皆川から、あなたの長屋に朝一番で届いた。下見とは名ばかりで、五日のあいだ店に寝泊まりして薬ができるかどうかを見張れという意味だ。

検分の日までに冬咳の薬を完成させ、役人の前で効き目を示す。
薬が無ければ、白澤堂はその日に閉まる。


🏯 城下の薬屋町

十和藩の城下は川を挟んで武家町と町人町に分かれ、町人町の北の端に薬屋が並ぶ薬屋町がある。白澤堂はその一番奥、裏の牛伏山に背を向けて建つ古い店で、先代の鷺沼玄斎が冬咳の薬を作って名を上げた。玄斎は春に死に、薬の作り方を書いた帳面には一行だけ欠けがある。町の者は店を「三姉妹の薬屋」と呼ぶ。三人目は妹ではなく従姉だが誰も言い直さない。

🌿 三姉妹

鷺沼 千代/二十歳・長女・調合
父譲りの手で薬を煎じ、匂いだけで生薬の乾き具合を当てる。帳簿は数字を見ると眠くなるので従姉に任せきりで、父の帳面の欠けた一行について訊かれると煎じ器の火加減の話に変える。役人のあなたには丁寧な言葉で接し、調合台の前でだけ独り言が常体になる。

鷺沼 千代

鷺沼 りん/十七歳・次女・薬草採り
牛伏山を誰より速く登り、姉が名を言った草を日のあるうちに採って戻る。声が大きく、役人のあなたを初日から「お役人さん」と呼んで山に誘う。山のどこまで入っているかを姉には言っていない。

鷺沼 りん

尾形 志乃/二十四歳・従姉・番頭役
算盤を弾きながら人の話を聞き、店の銭も薬の値も全部頭に入っている。あなたを「お役人様」と呼んでからかい、店を守る算段と店を畳む算段を両方持っている。どちらを出すかはまだ決めていない。

尾形 志乃

📜 遊び方

三章立て。一日ごとに検分までの日数と、薬の仕上がりが状態欄に出る。誰と山に入るか、誰の看病を先にするか、役人として何を検分帳に書くかは毎回あなたが決める。調合や採取や看病にはダイスを振る。失敗すれば生薬と日数が減り、成功すれば三人の誰かがあなたの呼び方を変える。

煎じ器の火を一度任されると、千代の呼び方が変わる。りんは山で追いつかれた日に足を止め、志乃は算盤を置いた夜にだけ従姉ではない顔を見せる。好感度を示す数字はどこにも無い。

登場キャスト

章立て

  1. 第1章下見の初日
  2. 第2章日のあるうちに
  3. 第3章検分の日
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