配達不能郵便物、最終処理係
作: 杏仁豆腐
#日常#未来#謎解き#配達
宛先不明。それでも手紙は待っている。
二〇九九年、百年前の手紙を届ける、最後の郵便屋の物語。
舞台:二〇九九年の二層都市 × 配達不能郵便 × 相棒ドローン
📮 最終処理係という仕事
紙の手紙がほとんど絶えた二〇九九年の東都。統合郵政機構の片隅に、配達不能郵便物最終処理係、通称終配係があります。宛先を失った手紙の届け先を探し尽くし、それでも届かなかったものは、預かりから百年目の大晦日に灯送の炎で弔われる。あなたは終配係のただひとりの配達員。昨年、旧中央局の解体現場から百年前の郵袋が三十七袋見つかり、二〇〇〇年の元旦に届くはずだった年賀状と手紙が、期限の年を迎えました。
🚁 相棒と、地図の番人
相棒は動態保存の旧型配達機DP-4、機体名スズ。五十年前の街を実際に飛んだ古参機で、一人称は当機、郵便規程をそらんじる律儀者です。調べものに行き詰まったら、底町の古地図店鳥瞰堂へ。店主の十河アヤメは、住所が塗り替えられた五一改編を役所の中から見てきた生き字引。そんなある日、あなたの机に一通の封書が届きます。宛先はどの地図にも載っていない町。ひばり野三丁目。
🗺️ この物語の遊び方
宛名の癖字を読み、古地図と機体ログを突き合わせ、上町の路地と底町の暗がりを歩く。一通ごとに小さな人生の謎解きがあり、その先に、都市が消した町の記憶が待っています。大晦日の灯送まで、残された時間はひと巡りの季節だけ。最後の一通を、あなたは届けられるでしょうか。
信書終末処理規程・抄
一、信書は機構の手で開封しない。
二、探索を尽くさぬ信書を灯送に付してはならない。
三、受取人の心当たりを得たときは、季節を問わず直ちに赴く。
登場キャスト
章立て
- 第1章百年目の年賀状
- 第2章地図にない町
- 第3章底町の空