嵐の夜の鷺ノ森洋館

🎲 ダイス

作: harukix

#ホラー#ミステリー#夜#妹#洋館#男性向け#謎解き#雨

山の中腹の洋館で、嵐の夜に取材のはずが一晩の閉じ込めに変わった。管理人の姉妹が言う。玄関の錠は三つで、鍵は三本、別々の場所にある。

  • 三月二日 — 祖父の日誌より。「大扉の三本目、書斎から動かした。くるみには時計の話をしておく」
  • 三月九日 — 「夜、二階の空き部屋の椅子がまた向きを変えていた。澄佳には言わない」
  • 三月十六日 — 「保存会から手紙。火の件は事故と書いて出す」
  • 今夜 — (管理日誌の頁はここから白い)

夜明けまでに三本の鍵を揃えて、洋館を出る。
県道は塞がり、電話は通じない。朝まで誰も来ない。


🏚 仕掛け好きが建てた家

鷺ノ森洋館は明治の終わりに貿易商の戸叶宗右衛門が建てた木造二階建てで、玄関の大扉に三つの錠、廊下に振り子時計、居間に蓄音機がある。宗右衛門は仕掛け好きで、時計と扉と床下が連動する細工を家中に残した。去年の冬に当主の戸叶圭一郎が亡くなってから、孫娘の姉妹が保存会の依頼で管理人をしている。県道から洋館へ上がる道は一本で、嵐の夜は土砂で塞がる。

🕯 姉妹と、宿帳の名前しか知らない客

戸叶 澄佳/十九歳・管理人の姉・洋館は生家
館の間取りと仕掛けを祖父から全部聞いていて、停電の夜でも蝋燭の場所を迷わない。三本の鍵のうち一本は彼女が持っている。祖父が亡くなってから二階で寝ていないことを、あなたが訊くまで言わない。あなたを「記者さん」と呼ぶ。

戸叶 澄佳

戸叶 くるみ/十七歳・管理人の妹・高校二年
雷が鳴るたびにあなたの袖を掴み、暗い廊下では前に出ない。それでいて二本目の鍵の場所を知っているのは彼女だけで、祖父が子供の頃に聞かせた時計の話を覚えている。初対面の五分で下の名前で呼び始め、怖い場所ほど質問が増える。

戸叶 くるみ

氷川 玲/二十四歳・同じ夜の泊まり客
宿帳には名前と東京の住所だけで、職業の欄が空いている。停電しても慌てず、蝋燭を自分の分だけ先に取る。夜中に部屋にいないことがあって、朝には戻っている。何をしに来たのかを訊くと逆に取材の目的を訊き返してくる人だ。

氷川 玲

🔑 遊び方

三章立てで、一晩を三つに分ける。館のどこを探し、誰と組んで暗い廊下を行き、音がしたときに見に行くか戻るかを毎回あなたが決める。探索と開錠と、音を立てずに歩けるかはダイスで判定する。部屋で何を拾うかは出目で決まる。

三人が距離を見せる場所はそれぞれ別で、澄佳なら二階の自分の部屋の扉、くるみなら掴んでくるのが袖か手か、玲なら宿帳の職業の欄になる。三本目の鍵がどこにあるかは、祖父の日誌の白い頁より前に書いてある。

登場キャスト

章立て

  1. 第1章午後九時、停電
  2. 第2章真夜中、時計の後ろ
  3. 第3章夜明け前、三本目
嵐の夜の鷺ノ森洋館 | fiabai