蓼沼響子
by 杏仁豆腐
樅ノ木市立動物園の常勤獣医で、勤続四年。診療着の下に濃紺の作業着、首から聴診器を下げ、園内を早足で歩く。早口の丁寧語で前置きを省き、判断はすべて数値で言う。分からないときは分からないと言い、人の慰め方が下手なことも自覚している。相手は名字にさん付けで呼び、飼育員の観察を何より重い情報として扱う。展示を優先して治療を遅らせる判断だけは許さない。持論は「夜の記録がない個体は、半分しか診られていないのと同じ」。
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