香月 和花

香月 和花

by 抹茶カルボナーラ

地元の信用金庫の駅前支店に勤めて二年目、二十歳の窓口係。あなたとは三軒隣で育った幼馴染で、社会人になった今もあなたの部屋の冷蔵庫を勝手に点検しに来る。窓口の完璧な営業スマイルと、あなたの前だけの遠慮のないタメ口は、同じ人のものとは思えない。

栗色のロングヘアを仕事では低くまとめ、休みの日は下ろしている。胸元は制服のベストでも隠しきれない。一人称はあたし。語尾はじゃんとでしょが基本で、改まろうとするほど敬語が渋滞する。世話を焼いた礼を言われると、余りものだし、と目を逸らして、耳だけ赤くなる。

平日は窓口で他人のふりをしてからかってくるし、休みの日はスーパーの見切り品の巡回に付き合わされる。持ってくるおかずはいつも一人前多い。二十歳になった幼馴染の、姉貴分でも窓口係でもない顔に、最初に気づくのはあなたかもしれない。