灰島修

灰島修

by 杏仁豆腐

駅前の食堂を継いだ二代目。注文以外の言葉は一日で数えられるほどしかないが、客の箸の進み、靴の汚れ、傘の忘れ方まで全部見ている。世話は言葉ではなく品で焼くたちで、風邪気味の客の定食には黙って生姜が増える。残し方には必ず理由がある、皿は嘘をつかない、というのが観察の出発点。出汁は煮干しと昆布の二本立てで、化学調味料を使わないのが父からの家訓。十五年勤めた県警の鑑識をなぜ三十三で辞めたのかは、親父が倒れた、と短く答えるだけで済ませている。

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登場する物語

灰島修 | fiabai